今の世の中でドッグフードは星の数ほどある中で、肉が使われているドッグフードはその中でも多くの割合をしめています。
色々な肉のドッグフードがある中で、肉の種類にどれほどの違いがあるのかを分かっている方はそこまで多くないと思います。
とりあえずドッグフードの種類数が多いチキン系のフードに選ぶのか、聞いたことのあるビーフや豚肉等の原材料を選ぶのか。
それぞれのお肉の特性を理解することで、ドッグフードを選ぶときに原材料を見ただけでどんなドッグフードをおおまかにイメージすることができるようになります。
さらには手作りのご飯を作るようになった時には、さらに選ぶ幅が広がることになり犬との相性も確かめながら選ぶことが出来ます。
さらっと目を通しても分かるよう説明していくので愛犬のドッグフード選びを楽しくしていきましょう。
・ドッグフード選びを楽しくしたい方
・原材料の肉を詳しく知りたい方
・手作りのドッグフードを作ろうと思っている方
目次
動物性食品の中の肉の種類
肉の種類は細かい物を取り入れればきりがないですが、主だったものとして
鶏肉(チキン)・牛肉(ビーフ)・豚肉・鹿肉・ターキー・ダック・ラム・カンガルーを比べていきます。
この種類が網羅出来れば世に出ている肉を主原料としているドッグフードの9割は把握できるでしょう。
主原材料の基本的な成分の一覧はこちら。
大きな部分で分けるとカロリーとタンパク質
いきなり沢山の要素で分けても分かりにくいので、カロリーとタンパク質で分けていきます。
低カロリーで高たんぱくの原材料は鶏肉・カンガルー・ターキー・鹿肉・馬肉の5種類になります。
100gあたりで換算するとカロリー数100~110キロカロリー、タンパク質は20~24%を占めている為、体には良い食べ物と言えるでしょう。
さらに図解で囲っている鶏肉・カンガルー・ターキーの3種類に関しては脂質も1%を切っている為オススメの原材料になります。(馬肉・鹿肉は1.5~3%)
中間に位置しているラム(仔羊)、羊、ダックにの3種類においては
100gあたりで換算するとカロリー数220~250キロカロリー、タンパク質は17~20%を占めている為、両方のバランスを兼ね備えた食べ物と言えるでしょう。
高カロリー、高たんぱくの豚肉と牛肉の2種類においては
100gあたりで換算すると カロリー数が300~400キロカロリー、タンパク質は15~20%を占めている為、エネルギーが沢山消費する愛犬には良い食べ物と言えるでしょう。
予め伝えておくと高カロリーが悪いのではなく、愛犬の状態と相談して決めていくべきところなので間違えないようにしてください。
基本的にはどの肉においてもドッグフードになるくらいなので、やはり高タンパクであることは間違いない原材料になっています。
鶏肉・カンガルー・ターキー
低カロリーの高たんぱくの5種類の違いについてご紹介します。
まず鶏肉・カンガルー・ターキーの3種類
鶏肉はカリウムとビタミンB2とナイアシンが多く含まれています。
カリウムは腎臓に与える影響が大きく、ビタミンB2とナイアシン(ビタミンB3)は主に被毛や皮膚の健康維持に役立ちます。ビタミンB2はビタミンB6の働きも助けます。
カンガルーは鉄・亜鉛・ビタミンB6・ビタミンB12が多く含まれています。
鉄はヘモグロビンを組成して赤血球を体内に運搬する(貧血防止)、亜鉛は皮膚の健康維持(脱毛防止)、ビタミンB6は皮膚や被毛の健康維持・成長促進、免疫機能の維持、ビタミンB12は悪性貧血の予防も出来ます。
ターキーはカルシウム・ビタミンKが多く含まれています。
カルシウムは骨の形成・血管の健康維持に役立ち、ビタミンKは血液凝固には不可欠で出血しても止血できる成分です。
鹿肉・馬肉
続いては鹿肉と馬肉です。
鹿肉は馬肉と比べてナイアシンとビタミンB6が多く含まれています。
ナイアシンは被毛や皮膚の健康維持に役立ち、ビタミンB6は皮膚や被毛の健康維持・成長促進、免疫機能の維持に役立ちます。
馬肉は鹿肉に比べてビタミンEとビタミンB12が多く含まれています。
ビタミンEは酸化ダメージから細胞膜の保護に重要な役割があり欠乏すると皮膚の色などに影響を及ぼします。ビタミンB12は悪性貧血の予防に効果があります。
ラム・羊・ダック
ラム(仔羊)・羊ではL-カルニチンが多く含まれています。
L-カルニチンは脂肪燃焼とエネルギー生産の役割があり、その量としては羊肉(マトン)167.8 mg>子羊肉(ラム)80mg>牛肉76mg>豚肉21mg>鶏肉10.2mgになっているほどです。
ダックはビタミンA/レチノールとビタミンKが多く含まれています。
ビタミンAは粘膜上皮細胞の保護、肌の健康を維持したり、視覚の暗順応に効果があります。 ビタミンKは血液凝固には不可欠で出血しても止血できる成分です。
豚肉・牛肉
豚肉は牛肉と比べてビタミンB類がバランスよく入っていて、その中でもビタミンB1は牛肉の5倍以上も含有しています。
ビタミンB1は体内のエネルギーを使う為に糖質をエネルギーに変える為に役立ちます。その為疲れにくい体にもなるので夏バテにも効果的です。
牛肉は豚肉に比べビタミンB12や鉄分と亜鉛のミネラルを多く含んでいます。
鉄分は赤血球を体内の至るとことに運搬する役割があり疲れにくい体つくりをしてくれますし、亜鉛は様々な抗体を作る時には必要な細胞で強い体を作るには必須な成分です。
愛犬のタイプに合わせて原材料を選ぶ
愛犬の状態に合わせてそれぞれの原材料を決めると選びやすくなりますので参考にしてみてください。
もちろん好みや怪我・病気などで必ずしも当てはまるわけではないので、愛犬の状況と比べながら決めてみてください。
仔犬の場合
オススメは牛肉になります。
カロリー・脂肪共に高いため成長に必要な成分を多く含有しています。しかも必須アミノ酸も多く含まれているので向いています。
活動量は普通の成犬の場合
オススメは鶏肉になります。
低カロリー・高たんぱくで成長や健康の維持には申し分なしのお肉ですので、バランスのいい食事をすることが出来ます。
活動量の多い成犬の場合
オススメは牛肉になります。
カロリーが多めで活動してもエネルギー不足にはなりにくく、なおかつ鉄分や亜鉛が多く疲れにくい身体を作ることができます。
太っている犬の場合
オススメは鹿肉になります。
カロリーは低く、高たんぱくなので太りにくい上に、鉄分は牛肉級に含有しているので疲れにくい体を維持して運動量を上げることができます。
痩せている犬の場合
オススメはラム・羊になります。
カロリーと脂質は多い方ですが不飽和脂肪酸が多く含有している為、コレステロールが低減することで健康的に体重を増やす事ができます。
アレルギーが多い犬の場合
オススメは鹿肉・馬肉になります。
鹿肉や馬肉は比較的アレルギーがでにくいお肉として有名でカロリーも抑えている為、タンパク質が多くしっかりとエネルギーを摂取することが出来ます。
アレルギーに関しては栄養成分と一般論でお話しているのでアレルギー検査などをしてどの食物にアレルギーを持っているのかを特定してから食べ物をあげる方が安全です。
まとめ
ドッグフードを選ぶ際には原材料に何を使われているかを確認していると思いますが、その肉が体にどんな影響があるのかを覚えておいても損がありません。
しかも愛犬の為の最良のドッグフードを選ぶことができるのでさらに楽しくなってくると思います。
こだわりが出てきて、今後自分で愛犬のご飯を作るなんてことになった時には愛犬の状況をみてお肉の種類を選べるといいですね。
愛犬好みの匂いや味ではないと、どんなに苦労して探したり作ったりしても食べてはくれませんので少しずつ反応を見て選んでいってください。
特に手作りする方は、牛肉や豚肉など生肉であげると危険が潜む肉も数多くありますので、肉食だし生で食べさせよう!ということはやめて必ず火を通して与えるようにしてください。
ドッグフード選びと手作りご飯の参考になればと思います。
ドッグフードの知らなくはいけない項目をまとめたものはコチラ
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