チョコレートは犬に食べさせてはいけないものですので間違えても与えないでください。
家族の一員でもある愛犬と少しでも長くいたいと思うのは飼い主の願いだと思いますが、愛犬と共に過ごす為にはやはり与えてはいけない食べ物は把握しておきたいものですね。
愛犬の好き嫌いではなく、犬にとって食べてはいけない、食べると有害になるものは最低限覚えておきましょう。
もちろんアレルギー等の個体差がある食べ物もありますが、今回は犬全般として食べてはいけない物をご紹介し、なおかつヒトが食べる時の注意点もお伝えしていきます。
目次
犬が絶対に食べてはいけないものと中毒症状
最低限として覚えておいてもらいたいこととして、愛犬に絶対に食べさせてはいけないものが4種類あります。
そのほかにも極力食べさせない方がいい食べ物(生の甲殻類やイカ、ナッツ、牛乳、鶏の骨など)はありますが、上記に記載されているこの4種類だけは絶対に食べさせてはいけません。
チョコレート
- 軽症の症状
- 嘔吐、下痢、興奮、頻尿
- 重症の症状
- ふらつき、ショック状態、急性心不全
代表格といっても過言ではないチョコレートです。
チョコレートはカカオのテオブロミンという成分が中毒症状を引き起こしますので、特にカカオの含有量が多いチョコレートほど危険度が高くなります。
テオブロミンの含有量については参考になる数値がありましたので引用でお伝えいたします。
犬は体重1kgあたり90〜100mgのテオブロミンを摂取すると中毒症状が出るとされています(※)。一般的なチョコレート100gに含まれるテオブロミンが250mgほどですので、体重1kgあたり25gほどのチョコレートを食べると危険ということになります。
体重5kgの小型犬なら125g、体重10kgの中型犬なら250gのチョコレートとなり、一般的な板チョコが60gほどですので、単純計算で小型犬は板チョコ2枚、中型犬は板チョコ4枚が危険となります。
ただし、高カカオを謳う商品では100gのチョコレートに1000mgのテオブロミンを含むものもありますので、その場合は板チョコ1枚以下でも中毒症状が出る可能性があります。
人の場合でもコーヒー1杯で眠れなくなったり、動悸がしたりする方がいますが、犬も同様に少量のチョコレートで中毒症状を起こす場合があります。安易に「食べた量が少ないから大丈夫」とは考えないようにしてください。
引用:PETOKOTO 犬がチョコレートを食べるのはNG!死亡例や致死量、誤飲した場合の応急処置を解説【獣医師監修】
飼い主さんの判断でカカオ少ないから大丈夫といった軽い気持ちは持たないとは思いますが、カカオの含有量に関わらずにチョコレートを与えることは絶対にしてはいけません。
玉ねぎや長ネギなどのネギ類
- 軽症の症状
- 無気力、食欲不振、血尿、発熱、歩行障害
- 重症の症状
- 呼吸困難、血便、吐血、ショック症状
こちらも代表格で、玉ねぎ・長ネギなど含めて全てのネギ類は愛犬には与えてはいません。
ネギの成分のアリルプロピルジスルフィドが赤血球を破壊し溶解性貧血を起こす為、最悪のケースでは死に至る場合にもあります。
ちなみにこのアリルプロピルジスルフィドは熱しても破壊されないので、調理済みのネギなどでも中毒症状は起きるので与えてはいけません。
ネギを食べて即反応が出る場合もあれば、数日経ってから症状が出る場合もあるので注意しましょう。
ぶどう・レーズン
- 軽症の症状
- 嘔吐、食欲不振、下痢
- 重症の症状
- 急性腎不全
ぶどうも愛犬に食べさせてはいけないもので、レーズンになっていたとしても一緒で食べさせてはいけません。
ぶどうについては現代の獣医化学でも原因は突き止め切れていない状態で、何故ぶどうを食べると体に不調をきたしてしまうのかは分かっていません。
しかしこれほどまでに認知されている食材なので、「うちの子は大丈夫」と与えることはないようにしてください。
キシリトール入りのガム
- 軽症の症状
- 嘔吐、下痢、歩行障害
- 重症の症状
- 肝障害、肝不全
キシリトール入りのガムも愛犬に食べさせてはいけません。
キシリトールはインスリンを大量に放出し、血糖を降下させることがあり、重度の場合は肝不全になることもあります。
何故肝臓に影響が出るのかは現代の獣医化学では解明されていませんが、0.1g/kg分のキシリトールを食べてしまうと中毒症状が出ると言われております。
我が家の誤食予防方法
もちろん悪意を持って愛犬に危険な食べ物を与える飼い主はいないと思いますし、知らなかったということも避けてもらいたいです。
それでも誤食が起こりえる理由としては飼い主が気付いていないところで食べてしまうことがあるからです。
我が家では危険な食べ物を食べる時にルールがあります。
- チョコレートを食べる時には犬が動き回っているスペースでは食べない
- ネギ類が入っている食事やブドウを食べる場合には犬はケージの中に入れる
- 家の中ではキシリトールのガムは噛まない
チョコレート
甘いものが食べたいなーと思ってチョコレートがある時には、基本的には愛犬が動き回っているリビングでは食べず犬が立ち入れないキッチンで食べます。
万が一でもチョコレートの欠片などが床に落ちて愛犬が食べないようにするためです。
さらに包装紙を持って食べるチョコではなく、チョコボールみたいなチョコを手で持って食べるものの場合には食べ終わったら必ず手を洗ってから愛犬に触るようにしています。
食事
我が家にはダイニングは無くリビングで食事を取っていて、食事の時間も愛犬2頭とも好きにリビングにいさせています。
愛犬には人の食べている食事は与えることはしていないので問題ありませんが、たまに匂いに釣られて気になっているときもあります。
しかしネギ類が食事のメニューに入っているときは2頭ともケージの中へ入ってもらい、誤ってこぼしてしまった、服についてるのに気づかなかった等で愛犬が誤って食べてしまう事を防ぎます。
食事が終わりテーブル周り、床、服などにネギが付着していないか確認をしてからケージから2頭を解放してあげています。
食べてしまった場合
万が一、愛犬が食べてしまった場合として対処できる方法は「動物病院に行くこと」の1つだけです。
食べてはいけない物を食べてから愛犬の様子も全く異常が見られないし、普通なので様子を見よう。はやめてください。
食べた直後に影響が出る事の方が少なく、数時間もしくは数日経過してから症状が出てくる場合もあります。
食べたもの、食べてしまった時間、食べてしまった量をできる限り正確に獣医師さんに伝えましょう。
まとめ
愛犬にとって食べさせてはいけない食べ物についてはしっかり把握しておきたいですし、間違っても誤食させることはさせたくはないですね。
犬は目の前に美味しそうな物が落ちていたら口に含んでしまう可能性は高いですので、そういったものを予め落とさないように予防する事が大切です。
私はそんなミスをしないって思っていても、万が一の可能性もありますので用心に用心を重ねておくほうがいいですね。
特にお子さんがいるご家庭などは、子供にも上げてはいけない食べ物を教育しておかないと誤って与えてしまう事も考えられます。
ヒトも犬もひょんなことから苦しい思いをしない為にしっかりと管理していきましょう。
食べ物の成分を調べるときの注意点、詳しい成分内容など知りたい時には成分の教科書を、ドッグフード選びの基準もありますので覚えておいてください。
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